2.心のあり方が病気を作る
(1)心身症と神経症
@心身症
心が原因として病気が起こり、体にも実際に明白な病変が表れ、検査結果にも異常が出てくるものを言います。
この病気の概念の中に含まれるものに、心臓神経症、高血圧、胃・十二指腸潰瘍過敏症、大腸炎、円形脱毛症、気管支喘息、いろいろの婦人科の病気、肝炎、膵炎などが挙げられます。
A神経症
原因となるようなこともなく不安感情にとりつかれ、その上ちょっとした身体の不調が気にかかり、これを過大評価したり、またこれを死と結び付けたりして悪循環が始まります。そして、居ても立っても居られなくなり病院へ行くが、医者からは「検査に異常は無い、気のせいだ」等と言われてしまいます。身体には異常は無いが、軽い精神障害がある場合をいいます。
ノイローゼ、潔癖症、ヒステリー、軽いうつ病などが挙げられます。
(2)「知・情・意」と病気の関係
@「知」と病気の関係
思い込みと言う事です。すなわち、「自ら病気である」と思い込んで病気を作ってしまうのです。
人間が、あるイメージを抱き続けると、その通りに体に表れてきます。栗の葉をウルシの葉と言って肌に触れるとジンマシンが出来る人がいるというのも一つの例です。胃が悪い、腸が弱いと思い続けたり、また不眠症だからと思い込んだりして薬を放せない人もそうです。
A「感情」と病気の関係
誰が見てもほほえましい感情と、どう見ても好ましくない、嫌な感情があり、前者を「陽の感情」、後者を「陰の感情」と呼びます。
a.陽の感情
喜び、好き、嬉しい、楽しい、安心、落ち着きなど陽の感情を持つときは身体の各部分に温かい感覚を起こし、筋肉、骨、神経、脳などの血行が良くなり、素晴らしい機能状態となります。
b.陰の感情
悲しい、淋しい、不安、不満、嫌悪、憎しみ、怒り、恐怖、呪いなど陰の感情は、胸が圧迫されたような感じがしたり、息苦しくなったりします。そして皮膚の血管が収縮するため、顔は青ざめ皮膚は冷たく感じるようになります。
こういう状態が長く続くと、冷え性、神経痛、筋肉痛、五十肩、腎臓病、胃腸病、喘息、膀胱炎、心臓神経症を起こしたりします。
また陰の感情が強く作用すると、思わぬ症状も表れてきます。即ち、目が見えなくなる、臭いが分からなくなる、声が出なくなる、首が回らなくなる、腰が立たなくなる、小便が急に出なくなるなどが挙げられます。
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B「意」と病気の関係
意志が弱い人たちを見ていると、何か気の進まないような事にぶつかると、必ず「いやだなあ」等と考え込んでしまいます。これが「陰の感情」となり、病気の引き金になります。意志の強い人は一般に明るい朗らかな人が多いです。これが「陽の感情」です。
(3)心の状態で起こる主な病気とその症状
@ノイローゼ(神経症)
a.不安反応
発作的に激しい不安に襲われたり、絶えず不安で落ち着かない状態になったり、全ての事について不安があります。この不安に伴って、死の恐怖、動悸、息苦しさ、手足のしびれ、冷汗、様々な胃腸症状の他に全身的に症状を出します。普通「心臓神経症」と呼ばれているものの多くはこれです。
b.森田神経質
内向的な性格の人が、心や体の状態について気にし始めると、そこに注意が集中し、その部分が余計に過敏となり異常感が一層強くなります。その為、更にその部分に注意が集中するといった具合に、一種の悪循環が作られて症状がひどくなります。
c.ヒステリー
欲求不満による心のもつれが、形を変えて、手足の麻痺、けいれん、失声(声が出ない)、チック様の運動(顔、手などのピクピクする運動)などとして表れます。
d.神経性のうつ病
憂鬱状態を主とするもので、悲哀感が中心となり、これに不安、いらいらが伴い、劣等感、厭世観、罪悪感などがあり、自殺しようとする傾向がしばしば見られるので注意を要します。不眠、食欲不振、胸苦しさ、頭痛、便秘などの症状をよく訴えます。
e.心気症
上記のいずれにも入らず、主として自分の健康の事についてあれこれとしつこく訴えます。
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A心理的な色彩の濃い身体疾患(心身症)
a.皮膚疾患
・円形脱毛症
・多汗症
b.胃腸系の疾患
・胃・十二指腸潰瘍
・神経性の食欲不振
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