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雪解けの時期
雪国にも雪解けの時期が来ている。
この時期、私はわざと遠くの山のふもとや誰もいない川のそばを歩いてみる。子どものようだけれど固まった雪を足で落としたり、うす汚れた(排気ガスで)雪を触ってみたり、何よりも山の谷間から流れ出す雪解け水のどす汚れた具合とか、水力の流れのすごさとか。
なんとなく春をじっと待っていたんだという感じに感動している事をうちの子に話すと、 「べつに春を山が待っていたんじゃあなくって、春になって雪が溶け出しただけなんだヨ。ママ。」 と言われてしまって、「やっぱり子供には、分からない人生の機微があるんだよ!」 と、本気になって言い返している自分もいつまでも成長できないなと思う。
そういわれてみれば、毎回毎回、毎年毎年不思議な事に同じように雪が降れば降ったで、雪が解ければ解けたで、感動している自分はずいぶん幸せ者だなっと思う。重たい雪解けの雪の下からふきのとうがもうすぐ顔を見せてくれる。
毎回、同じように感動を与えてくれることを、大人になっていくにつれて理解できる事が、四季のくりかえしの美しさになっていくのだろう。
自然が教えてくれるもの、
変わっていく事の必然な人間関係と変わらない自然の環境を、変らない自分と、変っていく自分の両方を冷静に受け止める事が出来た時、いろんな意味で強い人間になっていく事が出来るのかなって大人のママが悟らされる事。
雪解けの時期の機微がわかってもらえるようになるには、もうすこし時間がかかりそうな我が子もこの春には、中学になる。
(2002.3)
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